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第1編 株式移転の法律実務

第2 株式移転の法律手続と規制
1 会社法
(6) 債権者保護手続

株式移転に際して、完全子会社となる会社の新株予約権付社債の社債権者は、完全子会社となる会社から完全親会社となる会社に、新株予約権付社債が承継される場合には、当該株式移転に対して異議を述べることができます(会社法810条1項3号)。
完全子会社となる会社は、1か月以上の期間を定めて、下記(イ)から(ハ)の事項を官報に公告し、かつ知れてる債権者に対しては個別に催告をする必要があります(会社法810条2項)。もっとも、上記官報に加えて、定められた日刊新聞紙または電子広告により、広告する場合には、上記催告は不要になります(会社法810条3項)。
(イ) 株式移転をする旨
(ロ) 完全親会社となる会社の商号及び住所
(ハ) 他の完全子会社となる会社の商号及び住所
債権者が上記債権者異議申述期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該株式移転について承認をしたものとみなされます(会社法810条4項)。
一方、債権者が上記債権者異議申述期間内に異議を述べたときは、当該会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託することが必要になります。もっとも、当該株式移転をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでありません(会社法810条5項)。